建築士.com1級建築士製図対策室練習課題



課題・答案例 設計条件の検討 ゾーニング エスキース 構造・法規チェック 作図チェック
練習課題NO.1 「屋内プールのあるコミュニティ施設」 

T.設計条件
この課題は、ある地方都市の市街地において、屋内プールのあるコミュニティ施設を計画するものである。
この計画に当たっては、特に次のことが求められている。
@ 屋内プール部門とコミュニティ部門を適切にゾーニングし、それぞれの利用時間に配慮した計画とする。
A 屋内プールは、自然採光に配慮した計画とする。
B 地上に日当りに配慮したコミュニティ広場を設け、地域住民が気軽に利用できるよう計画する。

T設計条件
課題の最初に記載されている設計条件は、この課題の最も重要な事項です。この条件を図面に反映できなければ大きな減点、または、失格になることさえあります。
@に関しては、屋内プール部門とコミュニティ部門をグルーピングし、その部門の利用時間により、一部を閉館できるよう計画することが求められています。Aでは、屋内プールに自然採光を十分取り入れることができるよう開口部を設け、場合によってはトップライトを設置することになります。Bでは、約350uのコミュニティ広場を日当りに配慮した南側に位置させることにより、建築物の配置を考慮することになります。
敷地及び周辺条件
(1) 敷地の形状、高低差、接道条件、周辺状況等は、下図の通りである。
@ 北側--- 市役所出張所がある
A 東側--- 道路(幅員16m)を挟んで、大型店舗がある。
B 南側--- 公営駐車場がある。
C 西側--- 集合住宅がある。
(2) 敷地は、道路及び隣地との高低差は無いものとする。また、必要に応じて歩道の切り開きはできるものとする。
(3) 敷地は、近隣商業地域及び準防火地域に指定されている。また、建ぺい率の限度は80%容積率の限度は200%である。
(4) 電気、ガス及び上下水道は、完備している。
(5) 地盤は良好であり、杭打ちの必要は無い。
(6) 地下水についての特別な配慮はしなくてよいものとする。
(7) 気候は温暖で、積雪についての特別な配慮はしなくてよいものとする。

1敷地及び周辺条件
道路の位置、隣地との高低差など敷地周辺の状況を確認してください。延べ面積や用途において、建築できないものが出題されるはずもありませんが、周辺条件には十分な配慮が必要です。隣地にプライバシー確保や静寂な環境が必要な、住宅、学校、病院などがある場合には、それに面する部分の開口部を少なくする。また、騒音が発生する恐れがあるような室の配置を考えることになります。
2建築物
(1) 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造としてもよい)地下1階、地上2階建とし、地下1階には機械室を設置するが、その計画はしなくともよい
(2) 地階を除く床面積の合計は、1,800u以上、2,200u以下とする。なお、ピロティ、塔屋、バルコニー、屋外階段等については、床面積に算入しないものとする。
(3) 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」に規定する次のa〜gの特定施設については、設計製図参考資料に示す「誘導的基準(要約)」を満たすものとする。
a 出入口 b 廊下等 c 階段 d エレベーター
e 便所 f  駐車場 g 敷地内の通路
(4) 設備については、次のとおりとする。
@ 空気調和設備を設ける
A エレベーターは、乗用1基(13人乗・油圧式)を設ける。
2建築物
構造、階数を確認します。鉄筋コンクリート造によるものが殆どですが、大空間を計画するため、柱を抜き、鉄骨造の平行弦トラス梁を使用する場合もあります。床面積の範囲が条件付けられますが、この床面積の範囲内で設計しないと失格になることがあります。床面積の算定では、ピロティ、塔屋、バルコニー、屋外階段等については、床面積に算入しないものとする。となっています。実務では、玄関ポーチの奥行やひさしの出などによって床面積算定の方法が違いますが、試験では、この条件に基づき算定してください。また、吹抜を設けた場合は、床面積に算入しないように注意が必要です。また、ハートビル法の適用箇所が指定され、添付されている誘導的基準(要約)に基づく計画を行うことになります。
3屋外施設
(1) コミュニティ広場約350uを地上に設ける。
(2) 般利用者は、南側公営駐車場を使用するものとし、当施設へのアプローチに配慮する。(コミュニティ広場へアプローチしてもよい。)
(3) 駐車場は、平面駐車とし、車いす使用者用1台分職員用5台分サービス用1台分を設ける。
(4) 自転車置場は、来客用として20台分を設ける。(1台当り0.5m×2m程度)
3屋外施設
ここでは駐車スペースや駐輪スペース、その他、施設の構成に重要な屋外施設が条件付けられます。面積や台数を確認してください。この課題では、一般利用者は、南側公営駐車場を使用するため、道路に出ることなく施設へ直接アプローチできるよう配慮することが大切です。また、屋外のコミュニティ広場へアプローチしてもよいという条件です。
4所要室
部門 室名 床面積 特 記  事  項 特記事項
共用部門

エントランスホール

適宜
風除室を設ける。
ロビー約70uを設ける。
利用時間は午後10時までとする。
軽食レストラン 約100u
その他に、約30uの厨房を設ける。
事務室 約50u
受付カウンターを設ける。
湯沸コーナーを設ける。
館長室 約20u
医務室 約30u
屋内プlル部門 屋内プール 約650u
25m×10m(5コース)のプールを設ける。
児童用プールを設ける。
監視室を設ける
採暖室を設ける。
器具庫を設ける
天井高は5m以上とする。
車いす使用者の利用は考慮しなくてよい。
利用時間は午後8時までとする。
更衣室(男) 適宜
シャワー、便所を設ける。
更衣室(女) 適宜
シャワー、便所を設ける。
コミュニティ部門

多目的ホール

約200u
可動間仕切により、2室(約100u/1室)に
分け利用できるよう計画する。
その他に、準備室、倉庫を設ける。
利用時間は午後10時までとする。
小集会室 約70u
料理教室 約80u
工芸教室 約50u
美術教室 約20u
その他 便所 適宜
各階に設け、来館者が利用する。
男女別に設ける。
車いす使用者用便所を設ける。
機械室 約200u
地階に設ける。
プールの浄化装置、空調機械室を兼ねる。
4所要室
ここでは、所要室の部門、室名、床面積、特記事項の条件が記載されています。それぞれの条件を守り設計しなければなりません。室の床面積において約〜uと記載されている場合には、プラスマイナス10%を目安としてください。適宜の場合には受験者の判断に任され、常識的な範囲で計画することになります。
この課題では、機械室は地階と指定されていますが、その他の指定はありません。部門ごとにゾーニングを行い設置階を決定していくことになりますが、その部門の大まかな床面積を読み取っておく必要があります。
主要な室の欠落や設置階違いは、失格になることがあります。エスキス完了時と作図完了時にも、再度1項目ごとに確認してください。
U要求図面等
設計製図答案用紙の定められた枠内(寸法は枠外でもよい)に、黒鉛筆を用いて記入する。
1 要求図面
下表により、所定の図面を作成し(フリーハンドでもよい)、必要な事項を記入する。

図面及び縮尺

特記事項
(1)1階平面図
兼配置図
(1/200)

(2)2階平面図(1/200)
@ 建築物の主要寸法(柱割り及び床面積計算に必要な程度)を記入する。
A 室名等を記入する。
B ダクトスペース、パイプシャフトの位置を図示し、それぞれDS、PSと記入する。
C 1階平面図兼配置図には、次のものを図示する。
イ 断面図の切断位置
ロ 建築物の出入口
ハ 地階部分の位置点線で図示し、床面積を記入する)
ニ ドライエリアの位置(ある場合のみ)
ホ 駐車場(台数を明示する)
ヘ 自転車置場(台数を明示する)
ト 通路・植栽等
D 1階の主要な部分の床レベルを記入する。(記入例:1FL−500)
E コミュニティ広場、屋内プール、多目的ホール、小集会室、料理教室、工芸教室、美術教室、軽食レストランの床面積を記入する。
F 2階平面図には、1階の屋根(ある場合のみ)を図示する。
G 2階平面図には、吹抜けとなる部分(ある場合のみ)を図示する。
(3)断面図(1/200)
@ 切断位置は、屋内プールを含み、建築物の立体構成(1階〜2階)及び屋根形状がわかる断面とする。なお、地下1階については記入しなくてよい
A 建築物の最高の高さ、階高、天井高(屋内プール及び主要な室)及び主要な室名を記入する。
B 建築物の外形、床面及び天井面の形状がわかる程度のものでよい。
(4)立面図
@ 南側立面図1面を記入する。
U要求図面等
1要求図面
ここでは、要求図面と縮尺を確認します。特記事項に記載されていることが図面に表現されていない場合は、減点の対象となります。特に断面図の切断位置、表現方法には注意が必要です。はり、スラブ、基礎などの記入を要求するものと要求しないものが過去に出題されています。また、この課題では、南側立面図が要求されていますが、東西南北を間違えると致命的です。作図完了時にも、再度1項目ごとに確認してください。
2 面積表
1階及び2階の床面積並びにその合計を記入する。なお、1階及び2階の床面積については、その算定式も記入する。
2面積表
指定されたものを記入し、算出結果は小数点以下1位までとし、第2位以下は切り捨てることも答案用紙に記載されています。

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