建築士.com1級建築士製図対策室練習課題



課題・答案例 設計条件の検討 ゾーニング エスキース 構造・法規チェック 作図チェック
練習課題NO.1 「屋内プールのあるコミュニティ施設」 

エスキース

単線フリーハンドで所要室を配置していきます。このエスキースは1/200にて行ってください。スケール感を養うためにも製図と同じ縮尺を用います。プランを作成する上で注意することは、1.2階を同時に考えることです。特に階段やエレベーターは上下階同じ位置にあり、配置によって各室への動線に大きな影響があります。ラーメン構造なので間仕切壁は、自由に計画できますが、グリッドを利用し所要室を配置することにより、柱、梁、壁が一体となる架構を構成することができます。また、メートル単位(0.5m方眼)で計画することになりますので、室面積のスケール感もつかみ易くなります。


柱割と建物配置

各室の要求床面積を見ると約50uの倍数が多いことに気づきます。柱スパン7m×7mとすると1グリッドは49uであり、これらの室を計画しやすいと考えました。軽食レストラン100uは2グリッド、事務室50uは1グリッド、多目的ホール200uは4グリッドとすることができ、7m×7m=49uを1グリッドとした柱割としました。屋内プール650uは13グリッドとすることができますが、プールの大きさが25m×10mと指定されており、7m・2スパン14mではプールサイドが両側2m、柱型も突出し狭くなるためプール部分だけを8m×7mスパンとすることにしました。

東西方向にはプール部分8m・2スパンと7mが5スパン入りますが、東側には、アプローチや駐輪スペース、サービス用駐車スペースを配置するため4スパンとし、西側隣地境界線から3m、東側道路境界線から5mの距離としました。南北方向のプール部分は、7mを6スパン取ると、8mの空きができ、北側隣地境界線からの離れはドライエリアの設置を考慮し4m、南側隣地境界線から4mを確保しました。共用部分では、駐車スペース、コミュニティ広場を確保するため南側隣地境界線から25mとしました。2階のコミュニティ部門は、1階の共用部門より大きな面積を要することになるため、1階部分をピロティとし、4スパン×4スパンで計画するよう考えました。この柱割りにより、1階床面積(16×42)+(28×21)=1260u、2階床面積(28×28)=784u、合計2044uとなり要求の範囲内です。



室配置

このグリッドにゾーニングした各部門の室を配置していきます。1階は、東側道路からピロティをアプローチとし、共用部門へ主出入口を設けました。エントランスホールの東側2グリッドに軽食レストラン(98u)を南側開口が取れるよう配置し、厨房(31.5u)を北側に隣接させサービス用アプローチからの連絡にも配慮しました。主出入口の西側には主として来館者が利用する階段・エレベーターを1グリッドに収めています。事務室(49u)は屋内プール部門と接するよう北側に配置し、プール受付を行えるよう配慮しました。また、利用時間の違いによりこの位置で閉鎖できるようシャッターを設けています。事務室に隣接し医務室(28u)、館長室(21u)を配置し、北東の角に管理を中心に使用する階段を設けました。また、男女便所と車いす使用者用便所はエントランスホールに隣接させ計画しました。

屋内プール部門では、エントランスホールから男女別の更衣室、足洗いを経て屋内プール(624u)へ連絡しました。屋内プールには25×10mプール、子供用プールの他に、監視室、採暖室、器具庫が要求されており、北側にこの3室を並べています。この屋外プール部門の西側隣地には、集合住宅がありプライバシーに配慮し、西面には開口部を設けないようにしました。2階部分には、コミュニティ部門ゾーニングしていました。利用頻度が多いEV乗降ロビーからホワイエを兼ねたホールを設け、東側に多目的ホール196uを配置し、中央に可動間仕切を設け2室として利用できるようにしています。また、多目的ホール北側に、倉庫、準備室を配置しました。南西に小集会室70uを配置し、北側へ廊下を設け、料理教室84u、美術教室49u、工芸教室49u、講師控室21uを並べることができました。講師控室、多目的ホールの準備室は、管理を主とした階段を利用しやすい位置としています。また、廊下を挟み、男女便所、車いす使用者用便所を設けました。便所や階段は、答案参考例等によりパーツとして覚えておき、使い勝手を考えて配置していくようにしてください。


開口部等

ブロックプランに開口部を書き入れる時には、外壁面のサッシは、通風・採光を考慮し書き入れ、幅1m、1.5m、2mなど方眼を利用した寸法で割り付けます。1.2階の開口部の位置を合わせることで、構造的にもエレベーションも効率がよい建物が設計できます。内部の開口部は、使い勝手、設備機器の配置、動線などを総合的に考え記入します。また、大きな居室や階段の出入口は、避難方向に開くように注意し記入してください。ハートビル法の誘導的基準にも開口幅など記載されており、十分に確認することが重要です。ブロックプランを完成するまでには、これまでを数回繰り返すことになると思います。エスキスの時間は、約2時間程度です。残りの3時間30分は、作図と見直し修正に専念することになります。設計課題を読み取りエスキスを完了させる能力も製図力と同様に、訓練です。数多くの課題を練習することで計画力が身につきます。基本的な考え方を身につけ本試験問題に対応できる実力を付けておかなければなりません。

立面図

この課題では、南側立面図が要求されています。最近の一級建築士設計製図試験では要求されない場合が多いのですが、この機会に是非、練習され対応できるようにしておいてください。

断面図

断面図の切断位置は、屋内プールを含む建築物の立体構成(1階及び2階)及び屋根形状がわかる位置と指定されています。見落としがないようにしてください。階高は、答案参考例の寸法4000mmとすると、梁下に天井高3000mmを形成できますので、この程度の高さを設定してください。答案例の階段は、踏み面300mm、けあげ153.84mm(26段)としています。また、ハートビル法にも基準がありますが、できるだけ床に段差を付けないこと、また、段差が生じる場合にはスロープを設けることが大切です。答案例では玄関ポーチをG.L+200と計画したのでスロープの長さを3mとし、1/15以上の勾配条件を満しています。


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