建築士.com1級建築士製図対策室練習課題



課題・答案例 設計条件の検討 ゾーニング エスキース 構造・法規チェック 作図チェック
練習課題NO.3 宿泊施設のある「ものつくり」体験施設

エスキースは1/200で行ってください。

スケール感を養うためにも製図と同じ縮尺を用います。プランを作成する上で注意することは、各階を同時に考えることです。特に階段やエレベーターは上下階同じ位置にあり、配置によって各室への動線に大きな影響があります。ラーメン構造なので間仕切壁は、自由に計画できますが、グリッドを利用し所要室を配置することにより、柱、梁、壁が一体となる架構を構成することができます。また、メートル単位(0.5m方眼)で計画することになりますので、室面積のスケール感もつかみ易くなります。


1階

柱割と建物配置

柱スパン7m×7mとすると1グリッドは49uであり、多目的ホール200uや図書室50uは1グリッドとすることができますが、宿泊室(2)は40u、レストランは80u等の他40uの所要室も多く、7m×6m(42u)グリッドを割り付ける方が上手くまとめられそうです。ゾーニングにおいて、多目的ホールや図書室は北側、宿泊室やレストランは南側に考えたことから、南北方向を北から7m・7m・6m・6m・6mの5スパンとし、東西方向は7mを6スパンとする柱割を採用しました。また、条件された階段のけあげ・踏面寸法を確保するため6×7mグリッド内に設ける階段は7mを長手に配置することとしました。

敷地全体のグリッド割を行います。東西方向には7mが6スパン入り8mの空きができます。東側道路境界線からの距離はドライエリアやサービス出入口を設けるため5m、西側隣地境界線からの距離を3mとし避難通路としての幅か確保できるよう配慮します。南北方向は7m・7m・6m・6m・6mを割り付けると11mの空きができます。南側はメインアプローチや駐車場、駐輪場を確保するため7m、南側隣地境界線からは4mとしました。

このように7m×7mを基本とし、所要室の床面積により一部を変則スパンにすることで対応する手法も取り入れてください。


2階

 室配置

ゾーニングで構想した各部門の所要室をグリッド割した建物範囲に配置していきます。1グリッド(49u・42u)を目安に所要室を配置していきますが、まず要求面積の大きな室の位置と各階同じ位置になる階段やEV等を配置し、他の室の区画していく方がまとめ易いと思います。各室にはホールや廊下から独立した出入口を設け、他の室を通過しなければその室に入れない様な計画をしてはいけません。また、以下の点は重要な採点ポイントとなりますので十分に考慮してください。

二方向避難

階段は必ず2箇所以上設け、ニ方向避難が出来るよう計画してください。

歩行距離と重複区間

今年の課題は研修所や旅館等との複合用途になりますが、主要構造部が耐火構造なので階段までの歩行距離は50m以下とすることが出来ます。この歩行距離については問題なく解決できますが、2箇所の階段の配置によっては重複区間が25mを超えることが考えられます。十分に注意してください。

面積区画・竪穴区画・異種用途区画

面積区画、竪穴区画、異種用途区画についての検討が必要です。面積区画は、床面積1500u以内ごとに耐火構造の床、壁及び特定防火設備により区画します。竪穴区画は3階以上の建築物について適用されますので、階段、エレベーター、パイプスペース等の竪穴は、耐火構造の床、壁及び特定防火設備により区画しなければなりません。異種用途区画にも配慮が必要ですが、この課題は一体施設として利用することから異種用途区画は必要有りません。
答案例では、一層の床面積が1500uを超える階はありませんので、竪穴区画をすることで面積区画もクリアすることになります。

非常用の進入口

3階建以上の建築物には、3階以上の外壁に非常用進入口を設けなければなりません。しかし、この非常用進入口は代替進入口(幅75cm以上高さ1.2mの開口部又は直径1mの円が内接できる開口部)で対応することが出来ます。通常の採光や通風等を考慮したエスキースを行うと、道路面や道路に通ずる幅員4m以上の通路に面する外壁にも、10m以内ごと代替進入口が確保できていると思われます。代替進入口となる開口部がない場合は非常用進入口を設けてください。

DS・PSの位置

この課題では単独ダクト方式の空調を用いますので、地階の機械室から各階同じ位置にD.S(ダクトスペース)を設けてください。P.S(パイプスペース)については、配管を天井内で横引きすることも可能ですが、できるだけ各階同じいちに設けてください。


基準階(3〜5階)

 開口部等

ブロックプランに開口部を書き入れる時には、外壁面のサッシは、通風・採光を考慮し書き入れ、幅1m、1.5m、2mなど方眼を利用した寸法で割り付けます。各階の開口部の位置を合わせることで、構造的にもエレベーションも効率がよい建物が設計できます。内部の開口部は、使い勝手、設備機器の配置、動線などを総合的に考え記入します。また、大きな室や階段の出入口は、避難方向に開くように注意し記入してください。

ブロックプランを完成するまでには、これまでのプロセスを数回繰り返すことになると思います。エスキースは2時間程度です。残りの3時間30分は、作図と見直し修正に専念することになります。設計課題を読み取りエスキスを完了させる能力も製図力と同様に、訓練です。数多くの課題を練習することで計画力が身につきます。基本的な考え方を身につけ本試験問題に対応できる実力を付けておかなければなりません。


 断面計画

断面図の切断位置は、吹抜を含む建築物の立体構成(1〜5階)及び屋根形状がわかる位置と指定されています。見落としがないようにしてください。階高は、答案参考例の寸法4000mmとすると、梁下に天井高3000mmを形成できます。多目的ホールは2層分の8000mmとすることで、天井高5000mm以上を確保できますので、この程度の高さを設定してください。基準階については、宿泊室の天井高を2500mmと計画し、階高は3500mmとしています。また、階段については条件を満たすよう踏面300mm、けあげ153.84mm(26段)としました。
床面はできるだけ段差を付けないこと、段差が生じる場合にはスロープを設け、条件されているように屋内では、1/12以上屋外では1/15以上を確保します。答案例ではエントランスホールをG.L+150と計画したのでスロープの長さを2.25m以上とすれば、1/15以上の勾配条件を満します。


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