建築士.com1級建築士製図対策室練習課題



課題・答案例 設計条件の検討 ゾーニング エスキース 構造・法規チェック 作図チェック
練習課題NO.4 防災学習のできるコミュニティ施設

敷地・周辺条件
 敷地は北側に歩道付の幅員16m道路があり、面積は2100uです。北側は道路を挟み商業施設。東側は区役所で東側に幅員12mの道路があります。南側は景観のよい公園。西側には5階建の集合住宅という敷地周辺条件が与えられています。まず、この周辺環境を考慮し課題で与えられた各部門、所要室のゾーニングを考えます。西側には集合住宅があるため、大きな開口部を設けない、また、植栽などよる緩衝帯を設け、騒音やプライバシーに対して配慮する計画を考えます。

設置階の検討
この課題は、設置階が指定されている室設置階を限定する条件が、特記事項に記載されています。部門ごとに設置階を考えることに加え、所要室のグルーピングを行い設置階を検討する必要があります。特に生涯学習部門は、防災学習コーナー、図書室、教室、3Dシアターなど多くの用途が複合するため、設置階を分けることになると予測できます。
設計課題の特記事項から、防災学習コーナー、レストラン、機械室、エントランスホール、管理部門を1階に計画すると、左表のように室面積合計は815uとなり、概ね1.5倍することで床面積を想定すると1222.5uとなります。この数値から建ぺい率を計算してみると1222.5/2100=0.58(58%)であり、建ぺい率の限度60%に近くなっています。防災学習コーナーと同じ生涯学習部門の3Dシアターなどを1階に加算すると建ぺい率がオーバーすることが予測されます。また、3Dシアターは天井高6m以上の要求があるため、防災学習コーナーを除いた生涯学習部門は2階に、コミュニティ部門は3階に設置することにしました。
部門 室名 1階 2階 3階 設置根拠
生涯学習部門 防災学習コーナー 約250u 屋外テラスと一体的
図書室 約250u
教室(1) 約100u
教室(2) 約50u
講師控室 約20u
3Dシアター 約200u (上階約200u) 天井高6m以上
準備室 約20u
3D映写室 約30u
ホワイエ 約100u
ラウンジ 適宜30u
観覧席 約30u ステージを見下ろす
倉庫 適宜30u
コミュニティ部門 会議室 約100u
サークル室3室 約75u
浴室 約150u
休憩室 約50u 屋上庭園に出入り
自販機コーナー 適宜20u
リネン庫 約20u
屋上庭園 (100u以上) 休憩室に出入り
その他 エントランスホール 100u以上 メイン出入口・公園に連絡
レストラン 約150u 公園からも利用する
機械室 約150u 1階に指定
来館者用便所 (加算無し) (加算無し) (加算無し) 各階に設ける
吹抜 (-50u) (-50u)
管理部門 事務室 約50u 受付カウンターを設置
館長室 約25u 事務室に関連
医務室 約25u 仝上
宿直室 約20u 仝上
湯沸室 適宜15u 仝上
スタッフ室 約30u 仝上
従業員用便所 (加算無し)
室面積合計 815u 800u 475u 1・2・3階合計 2090u
床面積目安1.5倍 1222.5u 1200u 712.5u 3135u
吹抜・庭園・シアター検討 750u 725u

上表のように各階の所要室床面積を合計すると、1階815u、2階800u、3階475uとなります。ラウンジや倉庫など適宜とされている室は、その用途により仮定した面積を算入しています。ここでは廊下・階段・便所・EVなどを含めないで計算しており、室面積合計を概ね1.5倍することで各階床面積の目安としてください。また、1・2・3階合計(2090u)×1.5=3135uとなり、要求される床面積の合計2800u〜3200uの範囲内であることも確認も可能です。さらに、吹抜・屋上庭園・3Dシアター上部などを各階に加算すると、1.2.3階はほぼ同じ面積になり、総3階のグリッド上に計画できると考えられます。


設計製図の試験では、与えられる敷地全体を使ってゾーニングを行うことが大切です。答案用紙はA2であり、この中に要求図面を全て納めるために1階平面図兼配置図のスペースが限られます。敷地全体に対し1階の所要室、その他の施設、アプローチをゾーニングしていくと、建築物の配置、ボリュームにも大きく違いがでることはありません。

アプローチ計画

北側一面接道のため、メイン出入口、サービス出入口、車いす用・サービス用駐車場、駐輪場へのアプローチを同一方向から設けることになります。歩車道分離に注意しゾーニングして下さい。答案例では、メイン出入口は建物の中央付近に設け、屋内の動線計画が行いやすくなるよう考慮し、関連させ位置に車いす用駐車場と駐輪場をゾーニングしました。サービス出入口は、公園の景観に配慮するレストランと機械室へのアプローチを考慮し東側に、また、管理部門へのアプローチは西側としています。

1階ゾーニング

設置階の検討で1階に決めた防災学習コーナー、レストラン、機械室、エントランスホール、管理部門を屋外の施設とともにゾーニングしていきます。 北側一面接道のため、メイン出入口、サービス出入口、車いす用・サービス用駐車場、駐輪場へのアプローチを同一方向から設けることになります。歩車道分離に注意しゾーニングして下さい。
メイン出入口は建物の中央付近に設け、屋内の動線計画が行いやすくなるよう考慮し、公園からのアプローチできるよう中央部にエントランスホールを配置しました。レストランは公園からも利用するため、南東にゾーニングし、厨房へのサービスアプローチを北東からとしました。また、このサービスアプローチから連絡できるよう機械室を北東にゾーニングしています。防災学習コーナーは屋外テラスと一体的に利用する条件があり、環境条件が良い南側と考え南西にゾーニングし、北西を管理部門としました。

2階ゾーニング

2階は防災学習コーナーを除いた生涯学習部門の所要室を配置します。エントランスホールの上部にあたる中央部には吹抜を設置し、東側に図書室、西側に3Dシアターをゾーニングしました。公園の景観に配慮するラウンジは、これらの間に配置します。また、1階からの管理竪動線を考慮し、講師控室や倉庫を北西のゾーニングし、北側に教室を配置する計画としました。

3階ゾーニング

3階はコミュニティ部門を設置します。中央部は吹抜を設け、公園の景観が条件された休憩室と屋上庭園を南側にゾーニングしました。東側に浴室、北側に会議室、サークル室を配置しています。


竪動線

答案例は、階段を3ヶ所設置しています。一つはエントランスホールからEVと同様に来館者の利用を中心とした計画です。北東の階段は、1階が機械室に当たるため、直接外部に連絡する避難階段としての用途が主となります。また、北西の階段は、管理専用に利用するよう計画しました。

ここまでは、設計条件を読み進む中で構想していきます。これらの基本構想を基に平面ブロックプランの作成を行います。


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