採点のポイント

令和6年設計課題 大学

「設計製図の試験」の日から待ちに待った合格発表が行われました。令和6年の一級建築士「設計製図の試験」は、受験者11,306 人、合格者3,010人、合格率は26.6%という結果がでました。この一年、誘惑に負けず懸命に努力された方だけが手にできる栄冠です。新たに3,010人の一級建築士誕生、おめでとうございます。


1.合格基準等
一級建築士試験「設計製図の試験」は、「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」ものであり、その合否判定における令和6年試験の「採点のポイント」、「採点結果の区分」及び「合格基準」は、次のとおりである。

「採点のポイント」
令和6年設計課題 大学
(1) 空間構成
@ 建築物の配置・外構計画、Aゾーニング・動線計画、
B 要求室等の計画、C建築物の立体構成等
(2) 建築計画
@ 建築を学ぶうえで、参考(教材)となるような建築物の計画
 A 学生や教職員の多様性への配慮及びユニバーサルデザインに配慮した計画
B 学生間の交流や学生と教員の交流の場に配慮した計画
(3) 構造計画
@ 基礎免震構造の特性を踏まえた計画
A 講堂の構造計画
(4) 設備計画
@ 学生や教職員の帰宅困難者の一時滞在に配慮した計画
A 屋上に設置する設備機器等の計画
設計条件・要求図面等に対する重大な不適合
@ 「要求図面のうち1面以上欠けるもの」、「面積表が完成されていないもの」又は 「計画の要点等が完成されていないもの」
A 図面相互の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落等)
B 次の要求室・施設等のいずれかが計画されていないもの
製図室、研究室、会議室、ラウンジ、ゴミ保管庫、講堂、教室、図書室、カフェ、事務室、 防災備蓄倉庫、受水槽室、消火ポンプ室、エレベーター、PS・EPS、屋上庭園、 車椅子使用者用駐車場
C 法令の重大な不適合等、その他設計条件を著しく逸脱しているもの

採点結果の区分
〇採点結果については、ランクT、U、V、Wの4段階区分とする。

 ランクT:「知識及び技能」*を有するもの
 ランクU:「知識及び技能」が不足しているもの
 ランクV:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
 ランクW:設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
 *「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。

○なお、採点の結果、ランクT、U、V、Wのそれぞれの割合は、次のとおりであった。 ランクT:26.6%、ランクU:1.5%、ランクV:23.9%、ランクW:48.0%

○受験者の答案の解答状況
ランクV及びランクWに該当するものが多く、具体的には以下のようなものを挙げる ことができる。

・設計条件に関する基礎的な不適合:「階段の不成立」、「要求室・施設等の特記事項の不適合」等
・法令への重大な不適合:「道路高さ制限」、「延焼のおそれのある部分(延焼ライン) の明示と防火設備の設置」等

「合格基準」
採点結果における「ランクT」を合格とする。

2.その他
試験問題及び標準解答例は、(公財)建築技術教育普及センターのウェブサイトに掲載する。



 財団法人建築技術教育普及センター(JAEIC)より
 建築技術教育普及センター(一級建築士試験 試験問題等)

令和6年設計課題 大学
問題用紙 答案用紙 合格基準等  標準解答例
ダウンロード(PDF:262KB) ダウンロード(PDF:150KB) ダウンロード(PDF:160KB) ダウンロード(PDF:1,122KB)










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