建築士.com2級建築士製図対策室練習課題


課題・答案例 設計条件の検討 エスキース 作図チェック
練習課題No.10「地域に開かれた絵本作家の記念館〔鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)2階建)〕」

1.床面積の目安と柱スパン
柱スパンは所要室の要求された面積を参照し決定します。
所要室の要求面積をみると、喫茶室、展示室、体験室が30u以上とされており、5m×6m(30u)の柱スパンを採用すると納まり易いようですが、5×6を4グリッドで総2階だと延べ面積が240uとなり、面積要求ぎりぎりになります。そこで右図のように、5×6と6×6を併用した柱割を採用することにしました。

2.建物・屋外施設の配置
敷地は北側に幅員8m道路があり、東西方向17m、南北方向20m、面積は340uです。南の公園側には5mの円が1つ入る屋外テラスを配置しますので、隣地境界線から6mの距離を確保すると、南北方向は14m残りますが、柱割を6+6とすると道路境界線から2mになり玄関アプローチが狭くなりますので、5+6=11を南北方向に割り付けることにしました。東西方向は柱割6+6=12を入れると残り5mになります。東側サービス出入口を設けることとし、東側を3m、西側を2mとしました。

1階
3.建物内のゾーニング
1階
来館者の動線は、玄関ホールを経て、1・2階各室へ繋がります。玄関ホールは、中央付近に設けることで利用者動線がスムーズになりますので、出来るだけ建物の中央付近にゾーニングします。この課題はサービス出入口が要求されています。喫茶室の搬出入及び職員の出入に配慮することから、サービス出入口から厨房、事務室へ連絡するよう配置しています。また、公園側からのアプローチは、公園出入口からの動線を考慮して配置しました。喫茶室は屋外テラスと一体的に利用することから、屋外テラスに面して配置することになります。
2階
体験室と図書室に設けるバルコニーが公園に関連付けられています。これらを南側に配置し、展示室は北東にゾーニングしています。

2階
1.から3.では、設計条件を読み進む中で基本構想を描いてください。これらを元に、本試験では課題文の横に印刷してあるエスキース欄に平面ブロックプランを作成します。また、課題文を読むときは、重要な部分をマーカーなどでチェックして下さい。読み落しや、勘違いがあると、主旨にあわない設計になってしまいます。十分に気をつけて下さい。

4.1階ブロックプラン
まず、敷地に5×6、6×6の柱割りを構想した位置に記入し、単線フリーハンドで所要室を配置していきます。このエスキスは1/100にて行ってください。スケール感を養うためにも製図と同じ縮尺を用います。プランを作成する上で注意することは、1.2階を同時に考えることです。特に階段・EVは上下階同じ位置にあり、配置によって室への動線に大きな影響があります。ラーメン構造なので間仕切壁は、自由に計画できますが、グリッドを利用し所要室を配置することにより、柱型が壁位置と重なり、あまり邪魔にならずに計画できます。また、室面積のスケール感もつかみ易くなります。

建物内のゾーニングで構想した位置に室面積、動線を考慮しながら所要室を区画していきます。まず、北東グリッドに玄関ホール、事務室(4×4=16u)を配置し、北西グリッドに、階段・EVを配置します。南東グリッドには、サービス出入口から廊下を介し、喫茶室(6×5=30u)を設け、南西グリッドは公園側の出入口、便所、倉庫を配置しました。
5.2階ブロックプラン
体験室と図書室を南側に配置することになりますが、1階便所の上部に2階便所を配置することとし、南西グリッドに図書室((6×3=18u)を便所を設けました。南東グリッドには体験室を区画し、北東グリッドには展示室(8×4=32u)、収蔵庫(4×2=8u)を配置します。北東グリッドは1階と同じように階段・エレベーターを区画しました。


1.2階のブロックプランを完成するまでには、1.から5.までを数回繰り返すことになると思います。本試験でのエスキースの時間は、約1時間が限度です。残りの3時間30分は、作図に専念しなければ製図答案は完成しません。設計課題を読み取りエスキースを完了させる能力も製図力と同様に訓練です。数多くの課題を練習することで計画力が身につきます。パターン化させた基本的なプランを課題に合わせ変更させることも一つの手段ですが、固執するあまりエスキスが完成しないこともあります。近年の出題は、計画力がかなり要求されるようになっています。
5.開口部・家具等の配置
ブロックプランに開口部を書き入れます。外壁面のサッシやドアは、通風・採光を考慮し書き入れ、幅は1m、1.5m、2mなど方眼を利用した寸法で割り付けます。また、1.2階の開口部の位置を合わせると、構造的にもエレベーションも効率がよい建物が設計できます。内部の開口部は、使い勝手、設備機器の配置、動線などを総合的に考え記入してください。
断面図の切断位置は、喫茶室を含み1階・2階それぞれの開口部を含む部分と指定されています。チェック忘れがない様にしてください。
これまでのエスキスを元に作図に取り掛かりますが、
所要室には、
・事務室に、机、いす、受付カウンター
・喫茶室に12席程度のいす、テーブル
・展示室に展示ケース
・体験室に机、いす
・図書室に、いす、テーブル、書架
・便所に、洋風便器、洗面器

また、屋上テラスに、16席程度のいす、テーブルの記入もれがないように注意して下さい。
以上の課題文2.要求図面等内の特記事項に記載されているものは、記入もれがあると減点の対象になりますので、確実にチェックしてください。

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